現代医学的判断と治療

当院の治療についての特徴は現代医学的観察と治療と言えます。

鍼灸接骨院と言いますと、どちらかと言いますと東洋医学と思われていることが多いのですが、当院では施術にあたって現代医学を基本にしています。

当院では痛みの原因を判断するにあたって整形外科徒手検査法はもちろんのこと、最近では運動器疾患の超音波検査法(エコー)が進んでおり、当院でもエコー検査を実施しております。エコー検査はレントゲンなどと違い、放射線を浴びるなどのリスクが全くなく、最近のエコー機器は精度が高く、骨折や筋肉・筋膜などの炎症状態を把握するのに大変活躍いたします。

 


治療でも超音波を活用

ホットパックや遠赤外線など体表面を温める伝導加温では、体表面でエネルギーが消費されてしまい、体の深部まで温めることはできません。

超音波が生体組織に照射される際に生じる熱で、温熱作用を発生させ、超音波が到達している範囲を立体的に温めることができます。
ほとんどの場合、痛いなどの不快な感じはなく、無感覚で治療を受けることができます。

まれに熱感を感じることがありますが、プローブ(治療装置)を移動することでなくなります。


鍼灸治療も現代医学的に

医学を東洋医学と西洋医学(現代医学)に分ければ、鍼灸は東洋医学に属しますが、当院では基本的に現代医学的に鍼灸治療を行っています。と言いましても、もちろん薬や注射などを使うわけではなく、針とお灸だけの治療ですが、診察と治療の方法が現代医学的となります。東洋医学の場合、陰陽五行論のもとに脈診(脈を診る)を行い、経穴(ツボ)を刺激し治療しますが、当院では解剖学的に判断し、経穴(ツボ)の概念にはこだわらず治療しています。鍼灸接骨院を受診される患者さんの多くが痛みの治療を希望して来院されます。痛みの多くの原因が筋肉性であるため、どの筋肉がトラブルを起こしており、さらにその筋肉のどの部分が痛みの発生源があるのかを探します。そのため治療対象はツボではなく筋肉にこだわっての治療となります。

現代医学的鍼灸治療のなかにトリガーポイント鍼療法がありますが、トリガーポイントとは身体の解剖学的変化点における圧痛などの反応点であり、約70%がトリガーポイントと経穴(ツボ)が一致していることが分かっています。

当院では国産の針メーカー「セイリン」の針を使用しております。

現在日本国内で使用されている針は、ほとんどが中国製です。国産のものと比べると大変安価なため、ディスポ時代の現代では、たくさんの針を使用する鍼灸師にとっては中国製の針を購入しがちです。

しかし、患者さんのことを中心に考えれば、やはり日本製の針が一番です。

針全体が清潔にできており、針の材質ステンレスもとても「張り」「腰」があり、刺入しやすさが断然違います。

また、従来の針は1枚目の画像のように先端が鋭くなっておりますが、当院の使用しております針はセイリンでも最新のJSPという針の先端が丸くなっている針を使用しております。この技術は世界でもまだセイリンだけの技術のようです。

この針を使用する利点は、刺入痛が少ないということと、針の「ひびき」つまり針の治療反応が良いということです。


痛くない鍼治療

鍼治療は痛みに対してとても効果的な治療法ですが、「針を刺す」という行為がどうしても怖くて鍼治療をためらう患者さんが少なくありません。

そこで大阪医科大学で開発されたSSP低周波治療器が活躍します。

従来の低周波治療器は皮膚に対して「面の治療」になっていましたが、このSSP低周波治療器は「点の治療」となっています。

「点の治療」はツボ治療やトリガーポイント治療というハリ治療と同じように治療することが可能となりました。




治療感覚としては、従来の低周波治療と同じですが、電気刺激が1点に集中するため、若干の電気的チクチク感があります。

治療効果としては、皮膚表面からの治療となりますので、本来の鍼治療ほどシャープな効果はありませんが、圧痛などの治療には従来の低周波治療器より効果が高いと感じています。